牧師室より

5・6月

 特集 ひと言立証『今、わたしを支え、励ます 聖句・讃美歌』として、今回の『月報』をお届けいたします。新型コロナウイルスへの対応として各家庭で礼拝を捧げざるを得ない状況下でも、仲間たちの日々の生活に、神の言葉、賛美、祈りが息づいていることを知って、私自身も大きな励ましを頂きました。

 今回の新型コロナウイルスの世界的感染拡大は、東日本大震災のような自然災害と同様、神がおられるのに何故このような苦難が世界に起こるのか、という問いが生まれます。しかし世界の歴史においてこれまでもこのような自然災害や疫病による苦難が繰り返し起こってきました。神の創造された世界には、神の国の完成が実現するまで神の愛のご支配をわからなくさせるさまざまな暗闇の力が猛威をふるうのです。ですから、なぜこのような苦難があるのかと問うよりも、ここにどのような神のみ心があるのかを祈り求めることが必要だと思います。きっと神のみ心の全貌を知ることはできなくても、私たちが何かに気づかされたり、変えられたり、決意したりすることが、あとで起こってくると思うのです。

 東京神学大学元学長の近藤勝彦先生は、ある書物の中で、自然災害や疫病等の苦難に直面する時、私たちが、神からの「警告」と「約束」を受けとめる時になると記しておられます。「警告」は悔い改めと人生の方向転換をせまる神の働きかけです。苦難は、隠れていた人間の罪を暴露し、人間はある目覚めと立ち返りを経験するのです。今、信仰者も自分の信仰が試されていることを自覚するべきであると思います。また「約束」は救いの約束、神の国の完成への約束のことです。人間は大きな苦難の中でこそ、自分が無力な者であることを自覚し、死を超える希望を見つめるようになることも確かです。

 信仰者たちは苦難に直面する時、十字架のキリストのお姿とお言葉を想起します。そして、苦難の中でこそ、主が共におられるという恵みを見つめ続けるのです。主イエス・キリストにおいて実現した神の救いは、罪と死の力、あらゆる暗闇の力を超えるものです。だからこそ、その神の救いの大きさを見つめるために、日々御言葉に聴き、祈る生活を大切にしたいのです。

敬愛する皆さんがそのような主の恵みと平和に日々満たされて、この苦難の時、この試練の時を、共に乗り越えることができますように、心からお祈りしています。

 



戻る